スタジオのそばの大通り沿いの銀杏の並木道、今年は11月末でもまだあまり寒くなかったので、ついこの間まで結構黄色が綺麗で、長く楽しめていいななどと思っておりました。地面にぎんなんも沢山落ちてました。
街中の並木道、結構銀杏の木が植えられてることが多いのですが、どうしてか知っていますか?銀杏は樹皮が厚く、気泡が多くて水分を多く含み、耐火に優れています。また病害、虫害、大気汚染にも強いとされています。街を守っているんですね。ただ綺麗だからだけではないのでした。銀杏は生薬としても知られていて、とても有用な植物です。
道に落ちてるぎんなん、梅干しみたいな見た目で、物凄い異臭を放ちます。スタジオの近くの並木はしっかりぎんなんが落ちてますが、紅葉は綺麗なものの、落ちたぎんなんの異臭がひどいため、雄株のみ植える並木もあるそうです。この梅干しがぐちゃぐちゃになったみたいな見た目の外皮を取り除くと、硬い殻を被った種が出てきて、それを割ると皆さんおなじみの、茶碗蒸しなどに入っているぎんなんになります。デンプンの他、レシチン、パントテン酸、カリウム、カロチン、ビタミンCなども含まれ栄養価がありますが、抗ビタミンB6作用があり、中毒症状(B6欠乏症)を起こす危険があるため大量摂取しないように気をつけてくださいね。子供が特に中毒になりやすいので、昔から年の数より食べてはいけないなどと言われています。あまり自分でぎんなん採集することはないかと思いますが、外皮にはうるしのような、”かぶれ”の成分が含まれていますので、お気をつけください。
銀杏の葉・種は生薬として中国では使われていて、日本でも漢方薬には使われています。あとは健康食品として銀杏の葉のお茶が売られています。昔から民間療法として咳止めやしもやけの薬として、また本を食べてしまう虫の虫除けなどとしても使われていました。西洋医学としての薬として認められているのはドイツで、最近では葉の成分のうちの一つ、テルペノイド(ギンコライドB)が特異的な血小板活性化因子の阻害物質ということが確認され、脳梗塞や動脈硬化の予防の効果、認知症への応用が期待されています。
銀杏がとても有用だというお話でした:)