ピアノの構造
この動画で出て来ているヱスケープメントというのは、ピアノの鍵盤を押したときにハンマーが弦を叩く動作の構造のことです。
シングルヱスケープメント機能では、ハンマーが完全に戻ってからでないと次の打弦ができませんが、ダブルヱスケープメント機能では、ハンマーがほとんど戻らない状態から次の打弦をすることができます。理論的には1秒間に15回ほど打つことが可能です。この機能を持つことからグランドピアノの方がより素早いアクション、また細かなニュアンスを出すように演奏できます。アップライトピアノは自身の重みでハンマーが戻るのではなく、スプリングで戻しているのでそこまでのアクションが望めません。アップライトでは打弦は1秒間に7回ほどまでだそうです。
そもそもピアノ=グランドピアノではあるのですが、設置される場所の広さ(狭さ)に対応できるように作られたアップライトピアノは弦が水平ではなく縦に張ってあります。(アップライトピアノの中でも響きにかなり工夫のあるものもあります。)
電子ピアノとアコースティックピアノ
電子ピアノでアップライトピアノやグランドピアノのような構造を模したものというのがビデオ最後に出て来ましたが、電子ピアノは打弦して音を出すのではないので、ハンマーがついていても、それはタッチをより本物に近づけるためのものです。音はあらかじめ録音した音がスピーカーから出ます。ただその録音内容をかなり工夫したり、鍵盤のタッチ(打弦した時のクリック感を出すなど)をより本物に近いものにしているので、近年かなり満足度は上がっているようです。お店で色々触って試してみてください。
スタジオでグランドピアノを楽しんでください
住宅事情でグランドピアノは置けなかったり、アコースティックの楽器が置けない場合もあると思います。その場合はお家での練習には、スペースを取らないアップライトや電子ピアノを使い、レッスンの時や空き時間の練習時に、(特に生徒さんは無料または非常にお得に使えますので)、ぜひスタジオではグランドピアノを堪能してくださいね。